AIの進化と支えるIoT(2)

IOT

AI・IoTの導入事例

6.物流業務の自動化・最適化

AIを活用した「物流業務変革コンサルティングサービス」の提供を開始。最新の深層学習技術を取り入れた「物流画像判別AIエンジン」を使用し、多様な荷物の荷姿、寸法、取り扱い、汚れ、破損の有無などを判別し、デジタルデータ化することで、次に挙げる業務への活用が見込めます。

(1)積み込み・積み降ろし作業への適用
トラックへの荷物の積み込みやトラックからの荷物の積み下ろしを、物流画像判別AIエンジンによる荷姿の自動判別結果をロボットにより自動化し、作業者やドライバーへの負担軽減を図ります。

(2)検品・梱包作業への適用
目視により時間をかけてキズ・破損を確認している検品や梱包作業を、物流画像判別AIエンジンによる画像判別により自動判別して、作業時間の短縮および精度の向上を図ります。

(3)ドローンなどによる棚卸し作業の自動化
物流画像判別AIエンジンを搭載したドロ一ンなどの、ロボットを倉庫内で巡回させることで、棚卸
を自動化して人手での作業時間や危険性の軽減を図ります。

【株式会社NTTデータ】画像判別AIで荷物の荷姿、寸法、取り扱い、汚れ、破損の有無などを判別する。
物流業務
(参考サイト)http://www.nttdata.com/jp/ja/news/release/2017/053100.html

7.物流の生産性向上

物流の生産性向上は、車両の運用管理が必須となりますが、全車両にタコメーター専用機をつけると大きな投資になってしまいます。

車両の運用管理システムCarIoT(キャリオット)は、日本では、2008年10月以降に生産されている乗用車、および小型トラックに義絡づけられている、自動車の自己診断機能OBD2(On Board Diagnosis second generation)と、GPSやインターネット回線を組み合わせることにより、車のデータをデジタル化して、タコメーター専用機以上の物流や車両管理を実現しています。

流通業では配送車の状況が、リアルタイムにマップ上で分かるため、荷受け車・積み荷・荷下ろしの準備が事前にできるようになります。工事現場ではダンプトラックの到着タイミングなどが、分かることで、工事現場の誘導員がスムーズに誘導できるようになります。

【株式会社フレクト】CarIoT(キャリオット)は自動車の自己診断機能OBD2と、GPSで物流や車両管理を実現する。
フレクト
(参考サイト)https://www.carIoT.jp/structure/

8.潮の流れから漁揚予測

AIの第3次ブームでは、以前のAIブームに比べて、新たな環境が整いつつあります。クラウドサービスの普及、ビッグデータの蓄積、深層学習が実用段階に入っており、私たちの生活に大きな変化を与えます。例えばAppleのSiriや、スマートスピーカーの音声アシスタント機能など、AI技術は日々進化し、将来同僚として一緒に働く日が近いかもしれません。
ビジネスの変化としては、AIでビッダデータの分析が可能になり、情報に基づいたビジネス判断ができるようになります。

直感や経験則といった属人的でなく、過去データから効率的に業務を進めることが重要な要素となり、農業や漁業でもAIを導入によって、効果的に高い収穫を得ることができます。広大な海から、漁場を特定することは簡単でありませんが、AI利用で漁場・漁撞を予測するシステムの共同研究が開始されています。

AIを使った漁場予測システムの開発を、京都大学やJAMSTEC(海洋研究開発機構)などのチームで、八戸港を拠点にする漁業者の協力で、イカ釣り漁船に必要な装置を設置しました。

【京都大学・JAMSTEC】AI利用で漁場・漁撞を予測するシステム。
京都大学
(参考サイト)https://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2017_0529.html

9.畜産業における疫病予測

疫病が発生することで、畜産や農業へのダメージは大きくなります。疫病の発生は避けられなくても、AIを使った予測で被害を最小限に抑えることかできます。

農林水産省、人工知能やIoTでのスマート農業を加速化、生産現場の暗黙知の見える化で誰もが取り組みやすい農業を考えています。
畜産業
(参考サイト)http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/g_smart_nougyo/attach/pdf/kenkyu_kai05-6.pdf

10.店舗の流れから陳列最適化

商品の売り上げを上げるには、店舗における商品の陳列方法は非常に重要な要素です。

動線分析で人の動きを取得し、店舗レイアウト改善や従業員の効率化に活用する手法で、人間の位置をプロットしてヒートマップで表示したりするだけでなく、同一人間の位置を短い間隔で線としてつなぐことで、 個々の人間についての情報が得られ、個々の人間に応じたアクションが可能になります。

Moptarは、人の動き判定し、店内レイアウト改善など分析に利用するほか、デジタルサイネージでの店内広告や、接客必要性検知・不審者検知を従業員へリアルタイムに通知するなど
幅広い活用方法がございます。

【スプリームシステム株式会社】顧客の歩く導線、商品を見つめる視線や購買傾向データから、AIを利用してデータ分析で、最適な商品の陳列を実現する。
店舗陳列
(参考サイト)https://www.supreme-system.com/product/moptar/

11.スマート農業の加速化

現在、農業界では人材不足による後継者不足、勘や経験に頼ることか多いので新規就農者の獲得に時間が掛かってしまうことが課題となっています。AIやIoTを活用することで実現が期待されています。
・ロボット化・自動化された省力農業
・熟練農家のノウハウを短期間で学べるシステム、害虫の画像解析などで誰でも取り組みやすい農業を実現
・ビッグデータを基に高精度な気象や生育の予測を可能にする

【農林水産省】人工知能化やIoTによるスマート農業の加速化による、第4次産業革命の実現を図る。
スマート農業
(参考サイト)http://www.maff.go.jp/j/kanbo/kihyo03/gityo/g_smart_nougyo/attach/pdf/kenkyu_kai05-6.pdf

12.伝統工芸の技やノウハウを蓄積

現在、伝統工芸業界では後継者不足、勘や経験による知識を使った後継者育成に時問が掛かってしまうことが課題となっています。

AIを使うことで、熟練の技やノウハウを蓄積し、短期間で後継者を育てられるようにすること、またノウハウをためることによる伝統の消失を防ぐことが期待されます。伝統工芸業界においては、AIではなく人間の手で守っていってほしいという意見が出てくることも予想されます。

産業技術総合研究所、熟練の技やノウハウを蓄積し、短期間で後継者を育てる。
伝統工芸
(参考サイト)https://staff.AIst.go.jp/s.hirose/research/skill.html

まとめ

IoT、AIは第4次産業革命を引き起こすといわれています。過去の産業革命では労働者の仕事が奪われると否定的な反応も多々ありましたが、結果的に一部の労働は機械に取って代わられたものの、労働市場そのものは拡大を続け、人間は産業革命によりきつい肉体労働や不便な生活から解放され、技術革新の恩恵を受けてきました。

【総務省】第4次産業革命における産業構造分析とIoT・AI等の進展に係る現状及び課題に関する調査研究

産業革命
(参考サイト)http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h29/html/nc131100.html

確かに、現時点ではIoT、AIの利用に際しては多く課題もあり、近い将来には人間を超えた脅威となりうるリスクも予測されていますが、それ以上にIoT、AIの利用はビジネスだけでなく、日常や社会生活においても問題を解決し、明るい未来をたらす可能性をもっています。

例えば、インターネットは便利な反面、情報漏えいや情報操作といったリスクもありますが、対応策をとることで、安全に利用でき、今では社会の基盤にまでなっています。IoT、AIの利用においても、利用をリスクとしてとらえるではなく、リスクと向き合いながら活用していくことが大事ではないかと考えます。
人間は、過去の産業革命のような技術的革新ではなく、人知の及ばない自然災害のような危機までも乗り越えてきた歴史があります。そしてその度に利便性と発展を手に入れてきました。

また、現在は情報を容易に入手できる社会あるため、今以上に多くの人がリスクを感じると同時に、解決する手段を考えていくことでしょう。今も技術的な進歩はめまぐるしく、リスクに対しての対処もされていくこと考えられます。

長文を最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。