ITで実現する経営革新と「ものづくり補助金」

ITno現状

ITで実現する経営革新と「ものづくり補助金」

1.ITの現状

ITno現状

生産機械や家電、自動車、電子機器など工業商品は、複雑な動作を決められた手順での実行や、環境変化に応じての制御、外部機器との協調などを実行する、コンピュータとセンサが搭載されており、生産機械は「NC装置」、自動車機械は「ECU」と呼ばれています。
コンピュータには、それぞれの環境や場面に応じて、ITを用いて機器制御や作業者支援をします。
今後は、商品の使用による誤操作防止など安全性や信頼性の向上や、高齢者や障害者にも配慮したユーザビリティの向上などの要求が増えてくると予測されます。

2.ITの将来

例えば、サプライチェーンで繋がる中小企業群で、あるCADソフトウェアが標準になると、必然的にそのソフトウェアを導入することになり、サプライチェーン上に「共通プラットフォーム」が形成されていきます。中小企業にとって使い勝手が良く、拡張性が高い「共通プラットフォーム」を作ることが、ITの将来へのテーマとなります。

3.ITソフトウェアの種類

(1)組込みソフトウェア
商品自身の中に組み込まれて、その動作を制御して機能を実現するソフトウェア

(2)製造プロセスソフトウェア
製造プロセスにおける動作制御や、品質の検査等に用いられるソフトウェア

(3)デザインソフトウェア
商品の研究・開発・製造、運用・保守のプロセスなど、商品の動作・機能・能力などをコンピュータの仮想空間でシュミレーションできるソフトウェア

4.中小企業の共通課題

中小企業がIT(情報技術)で解決できる「ものづくり補助金」に生かす共通課題。
(1)商品の高付加価値化
高機能化・品質向上による競争力強化、製造プロセスの見直しによる生産コスト削減、開発短縮・製造・流通等の迅速化による、商品の高付加価値化を図る。

(2)新たな活用分野
商品の製造プロセスに留まらず、研究・開発・設計・保守面でも情報技術を活用することで、適用ビジネス領域を拡大して、商品活用領域の拡大を図る。

(3)研究・開発・設計・製造・流通等の生産性向上
新技術創出の生産性向上は、研究・開発・設計面での強度計算や熱影響シミュレーションなどでなく、製造・流通プロセス面でもデザインソフトウェア活用が不可欠である。

(4)安全性確保と信頼性向上
ソフトウェアの不具合は、産業・生活・人命などに直接影響するため、その損害は甚大となる恐れがあり、不具合発生時の安全確保や故障低減が重要である。

(5)商品ユーザビリティ
利用者の特性・ニーズ・使用環境に対応した商品が望まれ、消費者が操作する場合、誤操作による事故防止が重要である。

(6)開発のグローバル化と国際規格対応
商品の安全性や共通プラットフォーム対応など、国際規格対応が不可欠である。グローバルなビジネス展開では、国際規格の策定段階からの参画や、自らの提案する規格のデファクト化に向けて、開発技術のオープン化などの取組が重要となる。

(7)海外展開と複数企業連携
産業の高度化、付加価値の増大に向けて、個別機器や設備だけでなく、設計・建設から維持運用まで含めた、統合システムの海外展開や複数企業との連携が求められる。

5.医療サービス機器分野

医療分野

(1)医療サービス機器の強み
我が国は、放射線治療機や画像診断機器に強みがあり、治療分野でも中小企業者の技術を生かした機器開発に強みがある。

(2)システム融合と海外への展開
機器とシステムが融合した医療サービスが海外展開で求められる。人の生命や健康に直結する分野であり、ソフトウェアやシステムの誤操作を含めてリスクを低減する技術の高度化や、海外とのオンライン化など、ネットワーク構築が必要である。

6.環境保全・再生可能エネルギー分野

環境分野

(1)再生可能エネルギーの導入促進
スマートコミュニティやスマートシステムの発達とともに、システムの複雑化・大規模化に対応、社会の利便性向上、エネルギー消費や環境負荷を最小化するシステムの実現が必要である。

(2)エネルギー効率の向上
エネルギー価格上昇に伴い需要側の省エネルギー・節電対策が重要となる。経済性の高い省エネルギー型社会には、産業分野だけでなく小口・家庭等における取組も必要となる。

(3)安全性・信頼性を確保する技術高度化
エネルギーの高度利用と環境保全のために、モニタリングや情報の蓄積・活用や、不具合発生抑止や損失拡大を防止するソフトウェア技術の高度化が必要となる。

7.農業分野

農業分野

(1)ITシステムによる農業の生産性向上
センサ技術の低廉・小型化や、環境制御システムによる生産性向上と、データベースによる情報の蓄積や活用ができる、IT農業の今後が期待されている。

(2)農産物や関連ビジネスの付加価値向上
異業種プレーヤーとの連携を通じて、農業の6次産業化など、新たな付加価値の創出が重要である。

(3)農産物等の海外展開
産業化が十分ではなく土地利用効率が低い現状では、生産性やトレサビリティを高めた付加価値が高い農産物が、グローバル展開を目指すには重要となる。

8.自動車分野

(1)自動車の高性能や高機能化
自動車やカーナビゲーションシステム等、関連端末のデジタル化やネットワーク化などの技術を活用した運転支援機能普及が期待されている。

(2)交通システム接続で自動車情報化を推進
通信機能を有した自動車と交通システムとの連携は、実用化に向けてシステム開発等の技術的な課題となっており、事業化の可能性、社会的な受容性の検討が進められている。

(3)電気自動車でエネルギーシステムを実現
自動車・蓄電池を軸とした都市・交通システムと、エネルギーシステムが融合した新社会システムとしてサービスを実用化して、海外に展開することが期待されている。
電気自動車を運転しない夜間に、EVやPHV車などを活用できる、エネルギーシステムとの連携が検討されている。

以上